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館林市庁舎屋上における クールルーフ実証実験の結果について
1 目的
 近年、ヒートアイランド現象や地球温暖化などの影響により、館林市は日本で最も暑い都市の一つとなり、熱中症対策や涼化対策が急務となっています。
 建築物の屋根面は、直射日光を直接受けるため、当該建築物への日射熱の蓄熱に大きく作用し、室内温度の上昇、エアコン使用による温室効果ガスや人工排熱の増加、建築物からの放熱につながっています。
 地球環境課では、暑さ対策の一環として平成20年7月に「クールルーフ実証実験」として、民間企業から提案を募集し、屋上緑化、塗料、路盤材の3種類の工法を選定しました。
 この実証実験では、クールルーフの各種工法について、効果や維持管理上の問題点の把握を目的としています。
クールルーフ全景
※クールルーフの見学は終了しました。
2 工法
工法分類 工法種別 内容・製品名等 ※写真をクリックすると拡大します。
屋上緑化 芝生A
植栽基盤:貯水層と排水層を兼ねた一体成形型マット(ガーデンマット)
植物:地被類・芝生
芝生A写真(クリックすると拡大します)
芝生B
支持材:ポリエチレン製マット
植栽基盤:軽量土壌
植物:芝生
芝生B写真(クリックすると拡大します)
クラピア
支持材:専用コンテナ
植栽基盤:シラスバルーン混練土壌
植物:イワダレソウ改良品種(クラピア)開発中の製品
クラピア写真(クリックすると拡大します)
遮熱塗料 高反射塗料A
高反射塗料:遮熱用特殊顔料配合
(弱溶剤フッ素樹脂塗料エコクールマイルドF)
高反射塗料A写真(クリックすると拡大します)
高反射塗料B
高反射塗料:配合剤なし
(溶剤型フッ素樹脂塗料ATTSU−9)
高反射塗料B写真(クリックすると拡大します)
熱交換塗料
水系熱交換塗料(タフコートD−47) 熱交換塗料写真(クリックすると拡大します)
保水性
路盤材
保水性路盤材
間伐材を利用した軽量保水性路盤材
(ウッドチップ保水平板「クール上手」)
保水性路盤材写真(クリックすると拡大します)
3 データ収集
(1) 平成22年8月16日(月曜日)〜22日(日曜日):夏
(2) 平成23年2月11日(金曜日)〜17日(木曜日):冬 ※参考として、冬季の保温性能も検証
測定については、温度データロガー「サーモクロン」を使用し、緑化は地中10cm、遮熱塗料は施工面、保水性平板は底面でそれぞれ測定しました。
(1) 夏の検証結果:平成22年8月22日(日曜日)
夏の検証結果グラフ画像
天候:晴れ
気温:平均気温30.5℃、最高気温37.6℃(全国で第3位)
未施工(表面温度):平均温度40.7℃、最高温度56.5℃ ※未施工面はコンクリート
比較
工法分類 平均温度 未施工比較 最高温度 未施工比較
緑化(芝など) 30.3℃ ▲10.4℃ 34.3℃ ▲22.2℃
遮熱塗料 35.7℃ ▲ 5.0℃ 47.8℃ ▲ 8.7℃
保水性平板 37.3℃ ▲ 3.4℃ 49.5℃ ▲ 7.0℃
検証結果
夏季の温度については、未施工面より平均で▲10.4℃、最高温度で▲22.2℃差となった「緑化」が最も冷却効果が高い。「遮熱塗料」については、未施工面より平均でも▲5.0℃、最高温度で▲8.7℃の差となった。
(2) 冬の検証結果:平成23年2月16日(水曜日)
冬の検証結果グラフ画像
天候:晴れ
気温:平均気温3.9℃、最低気温−3.1℃
未施工(表面温度):平均温度8.9℃、最低温度−3.0℃
比較
工法分類 平均温度 未施工比較 最低温度 未施工比較
緑化(芝など) 7.4℃ ▲ 1.5℃ 4.3℃ 7.3℃
遮熱塗料 5.5℃ ▲ 3.4℃ −3.5℃ ▲ 0.5℃
保水性平板 6.4℃ ▲ 2.5℃ 1.0℃ 4.0℃
検証結果
冬季の温度についても「緑化」が最も保温性が高く、未施工面と比較して平均で▲1.5℃低くかったが、最低温度については7.3℃も高かった。平均温度では、次いで保水性平板、遮熱塗料となった。
4 管理上の課題
(1) 緑化
春から夏にかけての雑草対策や夏場の水不足対策の散水など、管理上課題は多い。
(2) 遮熱塗料
四季を通じて管理上の課題はない。
(3) 保水性平板
四季を通じて管理上の課題はない。ただし、降水が少ない場合は、機能を発揮するために散水が必要となる。
5 施工の可能性
(1) 緑化
ビルの屋上など平らな屋根には施工可能だが、瓦など傾斜屋根を持つ一般家庭での施工は困難である。
(2) 遮熱塗料
屋上以外に壁面での施工も可能であることから、一般家庭でも施工が可能と考えられる。
(3) 保水性平板
重量があるため、屋上より地面での施工が現実的と考えられる。
6 総合評価
 機能面では「緑化」が優れているが、管理上手間がかかること、施工にあたっての制約があることから、管理が可能な企業やマンションなどで施工が考えられる。
 一方、「遮熱塗料」は、機能面では「緑化」に劣るものの、管理、施工の課題も少なく、導入しやすい手法である。
7 担当
館林市役所 環境水道部地球環境課環境政策係
 電話:0276-72-4111(内線451)、FAX:0276-72-3297
 Eメールアドレス:kankyo@city.tatebayashi.gunma.jp