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IML-2

更新日:2020年12月31日

国際微小重力実験室(IML)計画は、米国航空宇宙局(NSA)が推進するスペースシャトル/スペースラブを用いた微小重力実験のためにシリーズ化されたミッションです。

 宇宙実験は、まだ始まったばかりの新しい分野で、優れたアイデアによるチャレンジの積み重ねが新しい可能性を生み出す鍵となります。宇宙環境下での生命現象や物理現象は、専門家でも予想が難しく、現在は、基礎現象の解明に力点が置かれ、これらの進展が将来の実用化研究に大きなインパクトを与えます。

 IML-2計画での日本の実験装置は、ライフサイエンス分野では水棲生物飼育装置、細胞培養キット、電気泳動装置、放射線モニター装置の4種類、材料科学分野では高温加圧型電気炉、制振実験装置の2種類の計6種類が搭載され、これらを使って日本が12テーマ、アメリカが4テーマの計16テーマの実験が行われました。

IML-2搭乗員

IML-2搭乗員

後列左からリロイ・チャオ(MS)、ジェームズ・D・ハルセルJr.(操縦士)、向井千秋(PS)、カール・E・ウォルツ(MS)

前列左からリチャード・J・ヒーブ(MS)、ロバート・D・カバナ(船長)、ドナルド・A・トーマス(MS)

筋肉や骨がおとろえるのは?

筋肉や骨がおとろえるのは?画像

宇宙に行くと、筋肉が細く弱くなり、骨がもろくなってしまいます。その原因は、筋肉や骨を地上と同じように使わなくなるからだと言われています。

ラットの実験では、新しく骨をつくる細胞が「自分は必要ない」と判断してできにくくなり、逆に古い組織を壊す細胞が活発になるという結果がでました。

無重力でも赤ちゃんは生まれる?

無重力でも赤ちゃんは生まれる?の画像

宇宙で魚を養殖できるかを調べるために、メダカを使った実験が行われました。
具体的には、メスとオス各2匹、計4匹のメダカが宇宙に行き、無重力の中で産卵ができるか、生まれた卵が正常にふ化できるかを観察。合計43個の卵が生まれ、その中から8匹の赤ちゃんメダカが誕生しました。