たてばやしの彫刻
更新日:2025年3月14日
たてばやしで彫刻を見よう!
その1 屋外彫刻にふれてみよう
館林市内には、公共機関や公園など、いたるところに屋外彫刻が設置されています。
かたちに触れて確かめたり、時間や季節による表情の変化をじっくりと眺めたり、屋外彫刻ならではの魅力をお楽しみください。
鑑賞スポット:館林市役所周辺
館林市は、平成13年(2001年)に群馬県で開催された「第16回国民文化祭」において“彫刻展”の会場となりました。このとき全国から応募のあった260点から選ばれた入賞作品・優秀作品等が市役所周辺の公園や広場などに設置されています。
注:作品によっては、常時立ち入り可能でない場所に設置されているものもあります。詳しくは文化振興課へお問い合わせください。
鑑賞スポット:多々良沼公園「彫刻の小径」
多々良沼にほど近い多々良保安林(生活環境保全林)は、戦国時代に防風林として植林されたものといわれています。
この松林の中の散策路に沿って、個性豊かな38点の彫刻が設置されています。
ぜひ、あなたのお気に入りの1点を見つけてみてください。
彫刻マップ
館林市役所周辺及び多々良沼公園「彫刻の小径」の彫刻の場所と一覧が掲載されておりますので、ぜひご覧ください。
その2 館林美術館で彫刻を鑑賞しよう
鑑賞スポット:群馬県立館林美術館
「彫刻の小径」にほど近い群馬県立館林美術館では、企画展示のほか、フランスの動物彫刻家フランソワ・ポンポンの作品をはじめ、国内外の彫刻家による彫刻作品を展示しています。ポンポンのアトリエを再現した別館も必見です。
その3 藤野天光の作品を見よう
藤野天光(ふじの・てんこう)は、館林出身の著名な彫刻家です。
市内に設置された作品は8点。全ての作品の鑑賞にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
館林市内に鋳造・設置された藤野天光作品
1_光は大空より(1965年制作) | 1979年 館林市文化会館西側設置 |
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2_玄潮(くろしお)(1948年制作) | 2006年 館林市三の丸芸術ホール前設置 |
3_ああ青春(1962年制作) | 2005年 館林市役所正面入口設置 |
4_新泉(しんせん)(1971年制作) | 2006年 館林市役所議会棟前設置 |
5_古橋選手の像(1949年制作) | 2007年 館林市城沼総合体育館前設置 |
6_月と語る(1964年制作) | 2008年 ふれあい橋(城沼総合体育館側)設置 |
7_星和(せいわ)(1966年制作) | 2006年 多々良沼公園設置 |
8_夢(1932年制作) | 1991年 彫刻の小径設置 |
藤野天光プロフィール
本名は隆秋・はじめ舜正と号し、のち天光と改める。
1903年(明治36年)、館林町裏宿(現館林市城町)に生まれる。1928年(昭和3年)東京美術学校(現在の東京芸術大学)塑造部を卒業し、北村西望に師事した。早くから頭角を現し、第10回帝展に「ときのながれ」で初入選、男性の力強さをモチーフとした「鉄工」を文展鑑査展に出品して推奨を受け、第2回新文展では「銃後工場の護り」が推薦(現特選)に選ばれた。この作品はニューヨークで開かれた万国博覧会に出品され、注目を集めた。また、1941年(昭和16年)には、小室翠雲らと群馬美術協会を発足させた。
戦後になると、平和国家の建設には〈文化〉が第一と提唱し、文化運動の火の手をあげた。制作活動も活発で、日展に出品の「ああ青春」が文部大臣賞、「光は大空より」で日本芸術院賞を受賞し、その間、北村西望作の長崎の「平和祈念像」の制作筆頭助手をつとめるなど、数多く作品を残している。日展審査員や理事をつとめる一方、千葉県文化財専門委員として、文化財の保護にも積極的だった。
そのほか、日本彫刻家連盟、千葉県美術会などの結成と運営にあたるなどしたが、1974年(昭和49年)12月30日、市川市のアトリエで急逝。のちに勲三等瑞宝章を贈られた。
番外編 最近設置された彫刻作品のご紹介
- 森 亮太「出立」:2013年、向井千秋記念子ども科学館玄関前広場に設置
- 中村優子「風の門」 : 2013年、館林市文化会館大ホールホワイエに設置